金属同士を接合する前に、部材間に設ける「窪み」のことです。開先を設けることで溶け込みを得られ、接合強度を高めます。
予め母材を斜めにカットして溝をつくることにより、板の裏側まで溶接され、板が厚い場合はその上から2層目、3層目と溶接を重ねていくことで、非常に高い強度を得ることができます。特にアーク溶接による厚板の接合では「開先溶接」が広く適用されてきました。つなぎ合わせる部分のため、母材部と同等以上の品質や強度を有する必要があり、開先の形状加工は重要です。用途(流体の性質や圧力)、材質、厚み、口径、溶接環境などを考慮し、最適な形状や寸法となるように設計されています。