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【金属加工向け】鉄・スチール材の種類と特徴

鉄(スチール)は最も多く金属加工に使用されている素材です。こちらの豆知識を読めば、代表的な鉄・スチール素材とその特徴が分かります。

この豆知識の目次
鉄・スチールの大分類
普通鋼(炭素鋼)
一般構造用圧延鋼材(SS材)
溶接構造用圧延鋼材(SM材)
冷間圧延鋼板および鋼帯(SPC材)
特殊鋼
合金鋼
工具鋼
特殊用途鋼
鋳鉄

鉄・スチールの大分類

鉄(スチール)は、強度が高く加工性が良いことから、金属の中で最も多く生産されています。一般的に純粋な鉄はほとんどなく、鉄が炭素を0.02~2.14%含ませた「鋼(スチール)」が最も多く流通しており、炭素が2.14%含有した鋳鉄もあります。純鉄、鋼、鋳鉄を含めて「鉄」と総称して呼んでいることが多いです。

 

鋼にはさらに種類があり、炭素、ケイ素、マンガン、リン、硫黄を含む「普通鋼(炭素鋼)」と、さらにクロムやニッケル、モリブデンなどの非鉄金属を含む「特殊鋼」に大別されます。

 

鉄種類

普通鋼(炭素鋼)

普通鋼は、建物や乗り物などの骨格部分に使われることが多く、鉄鋼生産量の80%を占めています。炭素(C)、ケイ素(Si)、マンガン(Mn)、リン(P)、硫黄(S)の含有量によって強度や耐力が変化し用途も異なり、一般的に炭素の含有量が高い程強度が上がります。

一般構造用圧延鋼材(SS材)

普通鋼の中で、汎用性が高く流通量が多いのは、一般構造用圧延鋼材(SS材)です。建築や橋、車両などに多く利用されており、SS300、S0400S、SS490、SS540の4種類があります。

代表的なSS材・SS400
SS400は、流通量が多く材料が安価であるため、手にいれやすく、建築構造物、橋梁、船舶、車両など幅広い分野で使用されています。炭素の含有量が少ない(およそ0.2%以下)ため、焼入れなども不要でそのまま使用でき、切削・曲げなどの加工性に優れます。


溶接構造用圧延鋼材(SM材)

SS材の次に多く使用されているのは、溶接構造用圧延鋼材(SM材)です。SM材は船体や橋梁、産業機械や発電プラントなどに使用されており社会インフラに欠かせない鋼材です。溶接性に優れており、溶接性の尺度である炭素当量のCeqと衝撃値、成分の含有量が細かく規定されています。

代表的なSM材・SM400

溶接性に優れた鋼材で、SS400では溶接が難しい剛接合の場合などに使用されます。溶接部分が地震などの大きな応力に耐えられるようにしなければならない橋梁、船舶、車両、タンクなどに多く利用されています。SM400A/SM400B/SM400Cの3種類があり、A・B・Cの順で溶接性が高くなります。


冷間圧延鋼板および鋼帯(SPC材)

表面のきれいさが求められる場所には、冷間圧延鋼板および鋼帯(SPC材)が使用されています。主な用途は、自動車などの車両の外板、電気製品の外板、各種容器などで、さらに一般用の「SPCC」、絞り用の「SPCD」、深絞り用の「SPCE」に分かれます。

代表的なSPC材・SPCC
熱感圧延材を酸洗いした後、冷間圧延した鋼材で、表面が綺麗に仕上がるのが特徴です。0.15~3.2mm程度の薄板の規格が多く、曲げなどの板金加工に適しています。

特殊鋼

特殊鋼は、普通鋼に対して、機械的性質、耐食性、耐熱性などを向上させるために、非鉄金属を添加した鉄鋼材です。

合金鋼

合金鋼は調質を行って使用する、JIS鋼材規格のSC材やSCr材、SCM材が該当します。

 

機械構造用炭素鋼(SC材)は、炭素量が0.10%~0.58%までの間で規定されていて、「S10C」「S40C」などと表示され、間の数字は炭素量を表しています。S20C~S55Cが汎用的で、機械の部品・部材を中心に幅広く使用されています。

代表的なSC材・S45C
S45CはSS400と並んで代表的な鉄鋼の規格材です。S45Cは、炭素の含有量が約0.45%であり、高炭素鋼に分類されます。そのため低炭素鋼であるSS400と比較して強度・硬度が高いのが特徴です。反対に加工性は低くなるので、強度を重視する場合にはS45C、加工性を重視する場合には、SS400といった使い分けがされています。

SC材に約1%のクロムを添加して焼入れを向上させた「SCr材」や、約1%のクロムのほかに、0.25%程度のモリブデンも添加して焼入れをさらに向上させた「SCM材」もあります。

工具鋼

工具鋼は、金属・非金属材料の切削、塑性加工などを行なう工具に用いられる鋼です。炭素以外に特別な元素を含まず、工具鋼の中では最も安価な「炭素工具鋼(SK材)」や、SK材に、元素(ケイ素(Si)・マンガン(Mn)・クロム(Cr)・タングステン(W)・モリブデン(Mo)・バナジウム(V))を添加して特性を改善させた「合金工具鋼(SKS材・SKD材)」、高速度に耐えられることが特徴の「高速工具鋼(SKH材)などがあります。

代表的なSK材・SK5(SK85)
炭素を0.80~0.90%含んでおり、農機具部品、プレス金型、ぜんまい、帯のこ、冶工具、刃物、ゼンマイなどに使用されています。曲げ・絞り等の加工には不向きですが、炭素の含有量が少ないSC材に比べてばね性・強度が優れています。

特殊用途鋼

特殊用途鋼は特別な用途に使用される鋼材のことです。高温環境で耐酸化性、耐高温腐食性、高温強度を保持する「耐熱鋼」、破壊靱性(じんせい)が高く、ばねとして用いられる「ばね鋼」、ベアリング(軸受)のレース、ボール、ローラー等の部分に用いられる「軸受鋼」などがあり、ステンレス鋼も特殊用途鋼に分類されます。

代表的な特殊鋼・ステンレス鋼
クロム、またはクロムとニッケルを含有する鋼で、クロムが11%以上含まれているのが特徴です。ステンレスの表面にはクロム酸化物からなる強固な酸化皮膜が生成しているため、耐食性に優れ錆びにくいのが特徴です。

▶ステンレス加工について

鋳鉄

炭素を2~4.5%、ケイ素(Si)、マンガン(Mn)、リン(P)、硫黄(S)などを含有する鉄を鋳鉄と呼びます。鋳鉄は、溶解温度が比較的低く、流動性に優れるため、鋳造に向いています。鋳鉄の製品は、切削加工性、耐摩耗性、耐熱性、振動吸収性に優れているのが特徴で、耐摩耗性が必要な機械の摺動部やマンホールの蓋、耐熱性が必要な炉や防火扉、振動吸収能力が必要な工作機械に使用されています。また、鋳鉄にカラフルなガラス質のホーロー処理をしたホーロー鍋は、無水料理に用いられています。

 

▶鉄・スチールの他、ステンレス、アルミ素材についてはこちらで詳しく説明しております。

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